2017/11/09

思いの伝わる自作視聴覚教材


 過日、霞が関ビルで開催された(一財)日本視聴覚教育協会主催の「優秀映像教材選奨・教育映像祭」で、本年度の自作視聴覚教材コンクール入賞作品発表会が行われ、その際、“顔が見える作品”と言うコメントをした時の話です。
 どなたも感じられること事かも知れませんが、入賞された自作視聴覚教材を拝見していると、制作された方々の姿がイメージできるような素晴らしい作品が多いような気がするのです。                                   
 過日の「優秀映像教材選奨・教育映像祭」発表会で入賞自作視聴覚教材を拝見し、制作された方々ともお会いしてみて、その思いを一層強く感じました。        
 優れた自作視聴覚教材を見ると、ビデオ教材であれ紙芝居であれ、制作者は教材を作るにあたり自分なりに考え伝えたい思いがあるのは当然ですが、その思いを表現するために一生懸命工夫し頑張っている姿がイメージ出来るのですよ、と言いたかったのです。            
 無論、視聴覚教材づくりに込めた思い(つまり制作の意図)は、非常に大切な事ですが、それを視聴覚教材として創る(表現)時、その思いが見る側(利用対象者)に伝わるかどうか?という事はもっと大事だと思うのです。              
 どんなに素敵な美しいビデオ教材や紙芝居でも伝えたい思いが、伝わらない“ひとりよがりの視聴覚教材”では何の意味もないものになってしまうと思うのです。
 私事で恐縮ですが、
昔、何の取柄もない一介の若輩教師だった筆者も、テレビ教材の企画制作担当として、自分達だけが納得して、ひとりよがりな教材作りを繰り返していたのを思い出し“後悔と反省の念“で一杯になります。
 
故高桑康雄先生にその話をした時、“その時はそれなりに一生懸命だったんですからー”と、慰めて頂いたのを思い出します。
 
自作視聴覚教材にかけた創る側の思い(制作意図やねらい)が見る側にしっかりと伝わるような努力や工夫(表現等)が大切ですよという事をお伝えたしたかったのです。              
 また、来年度も素晴らしい自作視聴覚教材にお目にかかれる事を楽しみにしています。