2018/12/28

新たな年の挑戦!

 間もなく今年も暮れようとしています。
 この、全視連ブログも、11月に掲載した「平成30年度全国大会合同大会速報」が、多くの方々に読んで頂けたようで有難うございます。
(一番多かったのは9月の”地域のメディアニーズへの対応”でした。)
 さて、今年は、全視連にとっていろいろな事がありました。
 井上孝美前会長の任期満了に伴う退任と、生田孝至新会長の就任、吉川副会長の逝去、長年続いた「視聴覚教育時報」の電子化、加盟団体の微減さらに16ミリ映画フィルムの廃棄の増加等々です。
 平成と言う時代が終わる年、私たちが目指すメディアセンター化理念を踏まえつつ、視聴覚センター・ライブラリー担当者や関係者は、当面している問題にどう取り組めばいいのか考えるひとつの機会になると思います。
 現在、視聴覚センター・ライブラリーに関わる方々(担当者や関係者等)が、社会教育における教育メディアに関する研修や講習の機会を得ているのでしょうか?
 全視連としても、微減状況にある視聴覚センター・ライブラリーが県や国レベルの連合団体から離脱している現状にどう対応したらよいのか?極めてシビアな問題に当面している現状があります。
 目指すべき方向や理念を声高らかに言うだけでなく、私たちは、その地方・地域にあった対策について一緒になって考え、あるべき姿を実現させるために、一段一段石段を上る確かな姿勢や努力が大事ではないでしょうか。
 また、地域視聴覚ライブラリーの連合団体も、年度計画を考える中で、多くの地域視聴覚ライブラリーが参加する事による地域活動でのメリットを具体的に示し前向きな姿勢で臨むことが大切だと思うのです。
 言うは易し行うは難しですが、新たな年を迎えるにあたり国や都道府県市町村レベルでの具体的且つ積極的な挑戦に期待しています。

 視聴覚センター・ライブラリー関係者そして利用者の皆さん、どうぞよいお年をお迎えください!

2018/12/01

16ミリ映画フィルムの管理について

 各視聴覚センター・ライブラリーには、多くの16mmフィルムが貸出用として保有されていますが、その管理上の問題について考えてみましょう。 
 16mm
フィルムは大抵、映写用のリールに巻かれ、正方形のケースに入った状態で、常温の棚に保管されていると思います。
 なるべく、年に1回程度ケースからフィルムを取り出して、状態を確認しながら巻き返す作業をすると良いと思いますが、その際に酢酸臭を発しているフィルムが見つかったら気を付けた方がいいです。
 酢酸臭がすると言うことは、16ミリ映画フィルムの劣化が進行している証拠で、この症状をビネガーシンドロームと言うそうで、劣化の進行を止めることはできませんが、冷蔵または冷凍保管することによって、進行を遅らせることは可能のようです。
 
また、劣化したフィルムの上映はなるべく控えた方がよいかも知れません。 
16mm
フィルムはアセテート・フィルムという種類で、燃えないわけではありませんが、常温で自然発火することはありません。 
 温度と湿度が低く一定に保たれた適切な収蔵環境を持っている場合で、フィルムをリールから外して3インチのコアに緩く巻き直し、長期保存用の通気の良いケースに入れ替え、水平置に保管しておくとよいでしょう。 
 ケースにもよりますが、複数のケースを積み重ねない方が良いようです。
 
劣化が進行しているフィルムを、袋やケースから出して巻き返すと、酢酸臭が弱まることもありますが、劣化の進行が止まるわけではありませんので、低温低湿の環境で保管するとよいと思います。

2018/11/30

平成30年度全国大会合同大会速報

 1116日(金)・17日(土)の両日、第22回視聴覚教育総合全国大会並びに第69回放送教育研究会全国大会合同大会が、「ネットワーク社会におけるメディアとヒューマンコミュニケーション」をテーマに、広島市の国際会議場をメイン会場として開催されました。

▼第1日(11月16日)
第1日は、各会場校・施設において公開保育・授業が実施されました。
 全視連は、広島市映像文化ライブラリーにおいて施設見学や事業紹介に続いて、意見交換会が行われ29名の方々が参加されました。

意見交換会

〇全視連理事会
 施設見学や意見交換に続いて、全視連理事会を同ライブラリーにおいて実施されました。
 理事会では平成30年度事経過報告書(案)および同中間決算報告書(案)が議事として提案され、異議なく承認されました。
 なお、本年度は全国公立視聴覚センター連絡協議会の総会は文書にて承認を得ることとなりました。
〇功労者表彰式
 会場をひろしまおりづるタワーに移し、各団体の功労者表彰式が執り行われました。
全視連は、視聴覚教育功労者7名のうち3名の方々が出席されて、生田孝至全視連会長から盾が一人ひとりに贈られました。                                

                                               
                視連視聴覚教育功労者表彰
 続いて行われたレセプションには関係者150名が出席されました。

▼第2日11月17日(土)
 第2日目国際会議場において、午前は6つのセミナー・ワークショップが実施され、全視連ではセミナー「視聴覚ライブラリーが地域メディアセンターとなるために」をテーマに実施しました。         

全視連セミナー
             

また「子どもを対象にした事業への取り組み」をテーマに佐藤武氏(広島市映像文化ライブラリー)、「小学校における映像制作学習支援と地域映画会・特別映画会の開催」をテーマに渡辺景一氏(日立市視聴覚センター)、「感性を育み知性を磨く機能と役割に期待する」をテーマに丸山裕輔氏(全視連副専門委員長・新潟県阿賀町立上条小学校)による発表が行われました。


実践発表

                               
 対談「未来を創造する力」
(作家・和田竜氏×広島市立川内小学校長・山田氏)

対談の他「NHKプレゼンテーション」や「大会のまとめ(園田学園女子大学・堀田博史教授)」、ICT機器等が当たる「抽選会」が実施されました。

注:全国大会の詳細情報については、視聴覚教育時報やホームページ等でお伝えする予定です。

  



 




           
        


 





















2018/11/11

意外なアンケート結果!


「全視連推奨作品提供事業」をご存知ですか?
 
今更、何を言うのか!とお叱りを受けそうですが、かなり前には国の補助事業として、映像教材普及事業が実施されていた過去歴もありました。
 以後、全視連主体事業として「新教育映像普及事業」の名称で実施してきた事業ですが、一昨年より「全視連推奨作品提供事業」と事業名を変えて実施しているのです。
 この事業目的は、全視連が各映像教材製作販売会社の協力を得て、質の良い映像教材を選んで推薦し、その利用効果を利用者の視点から調査しまとめて頂き、映像教材製作販売会社等に情報提供し、更なる優れた映像教材の企画製作そして利用に生かして頂こうと言う事業で、さらに各映像教材製作販売会社の支援により“調査研究価格”を設定して“特別価格”で購入できるようになっているのはご存知だと思います。
 最初は、視聴覚センター・ライブラリーだけでなく、他の映像教材利用を目的とした団体や機関から多数の応募がありましたが、次第に、この事業に参加される施設や団体が漸減し、最近はわずかになってしまいました。
 視聴覚ライブラリーの映像教材ニーズが減退している傾向にありますが、優れた映像作品についてはその価値観をしっかりと認識して頂きたいと思いますし、また全視連側としては、利用者が求める映像作品情報を知るため、各映像教材製作販売会社と協議して、本年度より講師派遣事業と連携して、各視聴覚ライブラリー関係者や利用者に「全視連推奨作品提供事業」に関するアンケートをお願いすることになり、すでに講師派遣事業を終了したところから順次アンケート結果の取りまとめを行っているようです。
 まだ、取りまとめの過程ですので、決定的な事は言えませんが、現時点での傾向を言わせていただければ、期待した程良い状況は見えていないようです。
 一例ですが「全視連推奨作品提供事業」と言う事業を、知っていますか?の設問についての回答を見ますと、利用者が知らないとの回答がかなり多いのはやむを得ないとしても、肝心の担当者はじめ視聴覚ライブラリー関係者が、かなりの数で“知らない“と回答しているのには衝撃を受けています。
 簡単に言えば、全視連側の啓蒙普及のための情報提供不足が大きな要因かも知れません。(反省!)
 視聴覚ライブラリーは”教材貸し出し機能”だけではない、と言われていますが、大切な機能であることには変わりはありません。
担当者はじめ関係者の方々には「全視連推奨作品提供事業」についても、ご理解とご協力を頂けたらと思っています。




2018/10/05

子どもの心を揺さぶった映画の話


猛暑、豪雨、地震、台風と自然の猛威に振り回される日々―
災害に合われた地方の皆様は,ざぞ大変な日々をお過ごしの事と心よりお見舞い申し上げます。
季節は巡ると言いますが、時代も大きく変わり、かつて学校教育の授業で映画やテレビを主とした視聴覚教育も大きく変わってきています。
 先日、久し振りに会った先輩が、昔、小学校の視聴覚主任をしていた頃の話を聞かせてくれました。
                  *

若い頃、自分が映画好きだったので、よく学校で、児童劇映画をあまり難しい事は考えもしないで、全校児童に見せる“子ども映画教室”と言うのを開いていたんだ。
 視聴覚主任とは名ばかりでね、子ども映画教室ばかり熱心に(?)にやっていたんだよ。
 ある時ね、校長先生から“児童劇映画を見せる事もいいが、君は教師なんだから、映画を見せることによって、子供達にはどういう教育効果があるのか、しっかりと研究しなければいけない”つまり視聴覚教育の理論をしっかりと勉強しろと指導されたんだね。
 私の視聴覚教育って、こんないい加減なことからスタートしたんだよ。
そうそう、映画と言えば、この間NHKの“ブラタモリ“と言う番組で大谷石の事を取り上げているのを見て、昔、子供たちに見せた “石山の歌“と言うタイトルの児童劇映画を思い出したんだよ
 この映画はね、大谷石を手掘りしていた頃の話で、大谷石を手掘りで採掘していた共働きの親たちが 仕事で疲れ、家に帰ってきても、子供と団らんする事や家事すらできなかった過酷な労働環境から、少しでも、気持ちがやすらぐよう家庭の状況を改善したいと、音楽の得意な先生が子供たちとともに「石山の歌」と言う歌を作り歌うことにより親子の気持ちを明るくしていったという話を映画にしたんだそうだ。
 私は、もう、ストーリーすら覚えていないけど、そこに流れた歌と、厳しい労働に取り組む両親の仕事ぶりの映像を見ていた大勢の子供がすすり泣いていたのを思い出すんだ。
ところがね、この歌は、当時の城山小と言う学校の先生が作曲して、子供たちが作詞したもので、今でも石碑に描かれて残っていると聞いて驚いたね。
実話だったんだね 
その歌はー
チャッキンコーン チャッキンコーン
父ちゃん石おこし  石かたかんべんな
腰が痛かんべ  腰もんでやっかんね 
かあちゃんこっぱはき しょいこおもかんべなあ
かたがはっぺな かたもんでやっかんな
   チャッキンコーン チャッキンコーン 
  引用:作詞:城山中央小学校児童 作曲 杉浦すみ(同校教諭) 教配映画「石山の歌」     
と、まあ、こんな歌だったような気がするんだ(記憶違いだったらゴメン!)
それからね、後日開かれた父母会の際に、大勢のお母さん方が、その映画を是非見せてほしいと言い出したんだ、何故?って聞いたら、その映画を見た子供たちがね、家での仕事を手伝ったり兄弟で教え合って宿題をしたりするようになってきた。と言うんだよ。
もしね、私が、そういう子供たちの心の変容を期待して、この映画を見せていたとしたら、我ながらハナタカなんだけど、残念ながらそんな教育意図すら持たなかったダメな視聴覚主任だったんだよ。」
                 *
先輩は、ここまで話すと、当時を思い出すように、じっと窓の外を見つめていました。
 今日と言う時代、ICT化等により教育方法の進化充実を図る事は不可欠だが、底を流れる人間を育てる教育は変えてはならないな、と思いました。           
               

 

2018/08/29

担当者が学ぶ


  ある公立視聴覚センターのHPに、自エリア内の視聴覚ライブラリー担当者の研修(会議でも連絡会でもなくあくまでも研修)を実施していることが書かれてありました。
 どこにでもある話ですが,生涯学習関係者や地域の方々を対象に学習機会を提供している肝心のライブラリー担当者は,自分の仕事に関する事を学ぶ機会は用意されているのでしょうか?
 例えば、人事異動等で,新たに担当者となった方や他の仕事と兼務することになった方々自らが担当するライブラリー業務や運営に関わる知識や情報はどこで誰から学んだらよいのでしょうか?
 教育メディア利用等に関する一般論や情報は兎も角、担当者にとって基本となる,自らが担当するライブラリーマネジメントの理念や業務運営に関する具体的方法などを学ぶ機会は、そう多くはないように思うのです。
 業務運営は、日常的に行われるものですから、よく理解できない場合などは、結局従来通りの業務や運営をそのまま引き継いで行う“マンネリライブラリー”になりかねません。
 そこで最も言いたいことは、視聴覚ライブラリー担当者自らが行っているライブラリーマネジメント及び業務運営等に関する研修の機会や、同じ担当者同士と学び合える学習機会が必要で、それを行えるのは、冒頭に述べた研修機能を持つ視聴覚センターだと思うのです。
 それも、年に一度的な講演会的発想ではなく、地味ですが、日常的業務や運営に関わる具体的な取り組み方等を、ICT等を利用したり手引書を作ったりして、時間的に余裕のない担当者がフレキブルに学ぶことのできる実効的な研修機会の提供が行えればと期待しているのです。

2018/08/15

教材の配信利用が可能に


 また、著作権の話で申し訳ありません。
 ご存知の事と思いますが、平成
285月、著作権第35条の一部が改正され、3年以内に施行されることになっているようです。
 みなさんも既にご存知のように、著作権法第35条は教育における例外規定として著作権者の許諾を得なくても、教員自らが行う授業で著作物を複製したり、独自の教材に加工したりして利用する事が容認されてきました。
 しかし、今までは、学習管理システムを使って、サーバーに保存し、異空間にいる指導者や学習者への教材配信、eラーニング等での利用は著作権侵害に当たるとして認められていませんでした。
 今回の法改正により、補償金制度を設けるなどして、前述の教材配信やeラーニング等による利用でも、著作権者の許諾が不要とする事になり、その規則が平成28年5月より3年以内に施行されることになっているようです。
 このブログを読まれる方々は、学校教育の場合はわかるけど、社会教育関係はどうなっているの?と思われるでしょう。
 簡単に言えば、公民館、青年の家などの社会教育施設等で、その社会教育施設が行う年間教育計画に基づいて利用する場合、学校同様に著作権者の許諾が不要で利用が可能だと言われます。
 今回の改正では、著作物の不正利用等違法行為に対しては、補償金の請求、あるは訴訟など権利者側の権利がかなり強くなったように思われますので、教育機関として、今後教育施設内での著作物の利用については十分に配慮する必要があります。
 また「補償金って利用者自身が払うの?」と言う疑問も出てくると思いますが、補償金については、まだ具体的な方法は検討中のようですが、例えば利用者が直接支払ったりするのではなく当該教育機関が支払うというシステムも検討されているようです。


2018/07/27

地域自作視聴覚教材コンクール入賞作品の二次利用


 西日本災害と猛暑、そして異例台風
被災された方々には、この猛暑の中さぞ大変な日々をお過ごしの事と拝察し、心からお見舞い申し上げます。
さて、今回は視聴覚センター・ライブラリー関係の著作権問題を取り上げたいと思います。
 「え、また著作権の話?去年の8月頃のブログにも書いてあったよ!」とお小言を頂戴しそうですが、実は今回の著作権の話は前回とはちょっと視点が異なる話なのです。
 つまり、昨年は、各加盟団体等が実施している自作視聴覚教材コンクールに制作出品される方々に、主催者側である加盟団体や視聴覚教育関係施設として、肖像権をはじめ音楽や映像等を利用する場合の著作権等がクリアされているかどうかについて、募集要項や審査過程で十分に留意することが必要です。的な趣旨だったと記憶しています。
 今回は、ちょっと視点が異なるのです。
 よく、地域の自作視聴覚教材コンクール入賞作品を、視聴覚センター・ライブラリーが貸し出しを行ったり、webサイト等にUPして、閲覧したり或いはコピーして利用できるようになっているケースが多くみられます。
 教育現場あるいは地域のグループ活動等で,優れた地域自作視聴覚教材が手軽に利用できるわけですからこんな素晴らしい話はありません。
 しかし、その自作教材を視聴覚ライブラリーとして、貸し出しをしたり、自ホームページに掲載して自由に閲覧したりあるいはコピーして利用できるようにするつまり著作物の二次的利用については、自作教材制作者の許諾を得ておく必要があります。
 いくつかの視聴覚センター。ライブラリーのwebサイトにUPされている地域自作視聴覚教材を拝見しますと、権利処理関係についてしっかりと明記されている所、視聴覚ライブラリーに利用申請しPWを得てから利用できるシステムを作ってある所、まったくフリーに利用できる所等々多様な傾向が見られます。
 優れた地域自作視聴覚教材になればなるほど、利用者側としては大変役立つ事と思いますが、中には自分達の利用目的に合うように勝手に切り取ったり加工したりして利用されたりする事もあり得ますので、地域自作視聴覚教材入賞作品制作者の許諾を得て、貸し出しwebサイト等にUPにして二次利用を行う各視聴覚センター・ライブラリー等では入賞作品の貸し出しや無断複製等については注意が必要です。
 SNS利用が日常化し、インスタグラムやFB等で、プライベート写真や動画が自由に流通している今日ですが、こんな時代だからこそ、人に迷惑をかけたり、他人の権利を侵すような事の無いよう、視聴覚センター・ライブラリーの二次利用についても再チェックしてみる必要があるのではないでしょうか。


2018/07/23

全視連役員及び事務局の追加

過日文書理事会において承認された、平成30・31年度全国視聴覚教育連盟役員について、過日逝去された故吉川刀夫副会長に代わり、茨城県視聴覚教育振興会の鈴木等会長が全視連副会長として就任されました。
 また、事務局スタッフとして、丸山祐輔副専門委員長が加わりました。


                記

会  長  生田 孝至(新)一般財団法人日本視聴覚教育協会会長
副 会 長   長谷川明寿(新)新潟県立生涯学習推進センター所長
同     鈴木  等(新)茨城県視聴覚教育振興会会長

常任理事  高橋 充史(再)栃木県視聴覚教育連盟委員長
      岡島美智子(再)群馬県視聴覚ライブラリー連絡協議会会長
      冨士池長雄(再)埼玉県視聴覚教育連絡協議会会長
      井内  毅(再)千葉県視聴覚ライブラリー連絡協議会理事長
      松田  實(再)全国視聴覚教育連盟専門委員会アドバイザー
兼事務局長 岡部 守男(再)一般財団法人日本視聴覚教育協会常務理事

理 事   各都道府県・指定都市23名

監 事   布宮 誠一(新) 北村山視聴覚教育センター所長
      田中 富男(再) 仙台市教育委員会生涯学習課長

事務局   村上 長彦    専門委員長       
       丸山  裕輔     副専門委員長
      佐藤  正    事務局次長

2018/07/05

「視聴覚教育時報電子版第1号」配信


  

「視聴覚教育時報電子版第1号」が配信されました。
 今の所、配信先の読者の皆様方からの反応はありませんが、電子版第1号として、作業にあまり慣れていない事務局が精一杯頑張ったようですから、ご苦労様!と拍手を送りたいと思います。


 しかし、視聴覚教育時報紙媒体版と比べ、もう少し工夫が必要かも知れませんし、みなさんから“読みやすくて内容もいいね“と言って頂けるような電子版になれば”いいね?“とヤジ馬筆者も思っています。
 次号は、皆さんに読んで頂きお役に立てるよう、編集部(?)として精一杯頑張ってねと応援したいのがヤジ馬筆者の願いでもあります。
 また、真面目な話、お願いがあります。
 それは、お読みになった感想や意見などありましたら、ぜひぜひ事務局までメールで結構ですから要望やアドバイス等を頂けたら有難いと思っています。
 また、これからの事も含めてのお願いですが、受信頂いた地方自治体、加盟団体等の担当者、そして教育メディア関係者の方々にお手数を煩わせて恐縮ですが、配信された視聴覚教育時報を、シェア頂くか、プリントして配布して頂くよう事務局になり代わりお願いしたいと思っています。
 8月号は、もっと工夫された視聴覚教育時報電子版が配信されると期待してください。


 注: ご意見ご感想等宛先 全国視聴覚教育連盟事務局 

              メール info@zenshi.jp

                ☎   03-3431-2186



  


2018/07/03

新体制で事業進行中!


1、全視連新会長に生田孝至氏決まる
 すでに、視聴覚教育時報電子版にも書かれていますが、昨年度末で井上孝美全視連会長が任期満了に伴い退任された事はこのブログや時報等でご存知の通り事です。
 長い間、全視連のために、いや日本の教育メディア利用普及充実の為にご尽力いただいた事には、心から敬意を表したいと思います。
 井上孝美氏に代わり、本年度より生田孝至(一財)日本視聴覚教育協会会長が全国視聴覚教育連盟会長として就任され、過日の文書理事会において承認されました。
 生田孝至新会長については、皆さんご存知のように、日本の教育メディア研究及び指導者として長年にわたり活躍されておられる方であることは、学会や研究大会,著書等を通じてご存じの事と思います。
 今、曲がり角に立っているとも言われる全国の視聴覚センター・ライブラリーのこれから進むべき道についてリード頂けるものと期待されます。 
 また、故吉川刀夫副会長に代わり、本年度より、同じ茨城県視聴覚教育振興会会長の鈴木等氏が副会長に就任されましたのでお知らせします。


2、本年度事業順調に進行中

 遅ればせの報告で恐縮ですが、本年度事業としての講師派遣事業等も順調にスタートし、すでに完了し実施報告書が送られて来ている所もあるようです。
 本年度は、教育メディア連絡会議の話し合い結果を受けて、講師派遣事業による研究会や講座等の参加者を対象に市販映像教材の利用についてのアンケートをお願いしており、すでに講師派遣事業実施報告書とともにアンケート結果も送られてきています。
 また、本年度の全視連視聴覚教育功労者表彰の推薦についてもほぼ集まっているようで功労者選考会議を待つばかりのようです。

 新たなスタッフと、時代やユーザーのニーズをしっかりと踏まえた、新たな全視連の再出発になればと願っています。


2018/06/05

平成30年度の講師派遣事業と講師紹介

   各加盟団体が実施する研究会・研修会に対して、“全視連指導協力者会議“の学識経験者の中から、または加盟団体が独自に依頼する講師も含めて、加盟団体の要請に応じて講師派遣事業として行っています。
従来、講師派遣を受けるにあたって実施報告を提出いただいておりましが、本年度よりそれに加え、市販映像教材に関する簡単なアンケートを参加者へお答えいただくこととなりましたので、よろしくお願いいたします。
各加盟団体等が主催する研究会や生涯学習メディア利用研修会等への講師派遣申請の締め切りは1031日まで受付けていますが、例年、予算と講師の都合等で早めに締め切られる場合が多いのでご承知おきください。


<講師>              (敬称略)
・市川 昌(江戸川大学名誉教授)
・伊藤敏朗(映画監督、目白大学メディア学部メディア学科特任教授)
・坂井知志(常磐大学コミュニティ振興学部教授)
・篠原文陽児(東京学芸大学名誉教授)
・立見康彦(群馬大学教育学部大学院教育学科研究科客員教授)
・平沢 茂(文教大学名誉教授)
・吉田広毅(関東学院大学国際文化学部教授)
・村上長彦(東京都足立区教育委員会/全視連専門委員長)      
・丸山裕輔(新潟県阿賀町小学校校長/全視連副専門委員長)

平成30・31年度 全国視聴覚教育連盟 役員改選(案)

 平成30・31年度全国視聴覚教育連盟の役員改選について、先月24日開催された第1回常任理事会において了承されました。これを受けて、現在第1回文書理事会として、各加盟団体へ下記役員案が提案され審議いただいております。

            記

会  長   生田 孝至(新)一般財団法人日本視聴覚教育協会会長
副 会 長   長谷川明寿(新)新潟県立生涯学習推進センター所長
常任理事   高橋 充史(再)栃木県視聴覚教育連盟委員長
       岡島美智子(再)群馬県視聴覚ライブラリー連絡協議会会長
       冨士池長雄(再)埼玉県視聴覚教育連絡協議会会長
       井内  毅(再)千葉県視聴覚ライブラリー連絡協議会理事長
       松田  實(再)全国視聴覚教育連盟専門委員会アドバイザー
(兼事務局長)岡部 守男(再)一般財団法人日本視聴覚教育協会常務理事

理 事    各都道府県・指定都市23名

監 事    布宮 誠一(新) 北村山視聴覚教育センター所長
       田中 富男(再) 仙台市教育委員会生涯学習課長

事務局    村上 長彦    専門委員長
       佐藤  正    事務局次長

全国視聴覚教育連盟会長 井上孝美氏 任期満了で退任

    去る4月24日開催された常任理事会において提案された、平成30年~31年度の役員選任に関する人事案件の審議に際し、井上孝美会長より任期満了に伴い会長職を退任する旨の申し出がありました。
 全国大会において全視連視聴覚教育功労者表彰を行う井上孝美会長



 故井内慶次郎前全視連会長の逝去に伴い、平成20年7月その後任として就任、以来約10年間にわたって、生涯学習社会における教育メディアの利用推進を図るため視聴覚センター・ライブラリーの活動推進、さらには視聴覚教育・放送教育そして急速に進化発展するICTの教育利用の充実を図るため、視聴覚教育・放送教育総合全国大会合同大会の実施に努められるなど日本の教育メディアの改革リーダーとして活躍されてきました。

     

2018/06/04

訃報:全視連副会長 吉川刀夫氏逝去

去る5月17日、全国視聴覚教育連盟副会長 吉川刀夫氏が逝去されました。 
享年80歳でした。               
 
全国大会北海道大会で井上会長に代わり表彰状授与を行う故吉川刀夫副会長

故吉川刀夫副会長は、茨城県視聴覚教育振興会会長として、茨城県の視聴覚教育の進展に努められる傍ら、平成16年より13年間にわたり全視連副会長として、井上孝美会長を支え、全国の視聴覚センター・ライブラリーの充実発展に寄与されました。
 
例年開催される視聴覚教育総合全国大会・放送教育研究会全国大会合同大会等には茨城県視聴覚教育振興会として参加し、茨城県の視聴覚教育の実績を示す実践発表を行うなど積極的な活動を進めて来られました。
 
また、平成16年から12年間(一財)日本視聴覚教育協会理事・評議員としても、日本の視聴覚教育発展に寄与されました。謹んで哀悼の意を表します。

 注:故吉川刀夫副会長の写真は一定時間経過しましたので、入れ替えさせて頂きました。

2018/04/29

視聴覚教育時報 =新たなシステムで再出発=

 桜前線も遂に北海道まで北上したとメディアが報じていました。
 皆さん、それぞれの立場で活動されている事と思います。
 先日、全視連常任理事会が開かれ、理事会へ提出する事業計画案や収支算案の原案が承認されましたが、内容的にはかなり厳しいものがあるようです。
 そのひとつが、六十数年刊行してきた「視聴覚教育時報」の紙媒体版が財政的理由により4月号を持って廃刊しネット配信に切り替える事が承認されたことでしょうか。
 視聴覚教育時報は、数年前から隔月刊行になりましたが、当時は財政的事情と言うよりIT時代に対応した全視連の広報活動を改善するという意味から、メルマガの配信やホームページの充実、さらにこのブログ等SNSを有効活用した情報発信や交流を行うよう努力してきました。
 しかし、今回はむしろIT時代にフィットする云々よりも、財源不足が深刻な理由となっています。
 その解決策として、視聴覚教育時報とメルマガ等を融合させた新たな情報配信システムの導入が提案されたわけです。
 しかし、メルマガやブログと関わらせて頂いてきたスタッフの一員として、ひとつの不安がよぎるのです。
 それは、紙媒体の視聴覚教育時報ならば、面倒な操作をせず誰でも手に取って読むことができますが、ネットメディアでの情報配信となると、まず見ようと思っても、受信できる環境とそう難しいものではありませんが、簡単な操作技術が求められます。
「今時、そんなことは問題にならないよ!」と、言われる方も多いと思いますが、過去のホームページやブログの閲覧数は極めて低いのです。
 「それは、読みたいという意欲が起きないからだよ、配信側の工夫不足だ!」ともいわれそうですが(力不足を反省!)
 長々と愚痴を書いてしまいましたが、これを機会に送り手として、さらに閲覧しやすい努力と工夫を行っていきたいと思っていますが、関係官庁や加盟団体そして視聴覚教育関係施設及び関係者の皆様のご理解とご協力をお願い致します。
 6月上旬、新たな形で全視連情報やメディア関係情報配信や交流をネットメディアにより開始したいと思っています。宜しく!

2018/03/07

変わるライブラリー


視聴覚ライブラリー総数を統計から見ても、最盛期の半数程度までに減少しており、映画や録画教材貸し出しを行うだけの組織の存在意義が問われているように見えます。
 しかし、それはそれで、地域に大きな影響力を持ちうる文化事業として否定するものではありませんし、逆に映像文化はしっかりと根付いている事を認識した上でコメントすべきでしょう。 しかし、繰り返し述べてきましたが、ICT化した社会の中で、メディア環境は多様化し、“インスタ映え“が流行語になったように、今では、誰でも写真や動画を見聞きするだけでなく、撮り創り送り交流する事が日常化している事はご存じのとおりです。
 
当然の事ですが、そこには世代や生活環境によって、見聞きすることも、ましてや創ることなどと縁遠い方々との格差を生み出し、弱みに付け込んだ、情報犯罪の多発など情報リテラシーの脆弱さが問題になっているのも現実でしょう。
 アクティブラーニングと言われますが、今日の学校は無論のこと一般社会も、受身の学び時代ではないと思うのです。 各地で、積極的に活躍しているのは、自らが社会問題や学習課題等に主体的に取り組む、学びのサークルやボランティアグループ等であることに注目したいのです。
 
これからのメディアは、むしろそれらのグループや団体等の主体的活動により、“学び・創り・送り・使う”ことになるのではないでしょうか。
 視聴覚ライブラリーも、そんな市民メディア活動支援の機能をメインに考えるべき時代に入っていると思うのです。 各地方の自作視聴覚コンクール等を見ても、学校が自作教材の大半をしめていた時代から、個人や地域の同好会やグループ等の作品が多くなっているようです。
 
また、ICT関係の技術講習などもNPOやボランティアグループが主催して成果を上げているケースも多くみられます。 社会教育施設のみならず広い意味での生涯学習として、高齢者施設や保育関係施設、あるいは介護施設等々でのメディアを使った活動を行うボランティアも増えています。
 
視聴覚ライブラリーを唯の“映画や録画教材の貸し出し機関”から、ICTを駆使し、メディアを学び・創り・送り・使うための学習機会の共有、技術支援、機器及び環境提供をサポートする地域メディアセンターとしての発想に転換すべき時期に来ているようにも思うのです。

2018/03/04

上映会へ潜入!


 テレビのバライテー番組のキャッチコピーの様なテーマで恐縮ですが、先月、知人の紹介で、ある町の公民館が主催する「映画上映会」を見て来ました。
“もう、映画の時代ではない“などと、言われますが、本当に地域の人達は映画を見ないのか?と言う疑問を自分の目で確かめたくて出かけたのです。
少し、時間に遅れて公民館の1階ホールに行くと、DVDによるドキュメンタリー映画の上映会は始まっており、入り口からそっと覗くと会場は満席でした。

後で、参加者の名簿を盗み見したら、100人近くの方々が上映会に来ている事がわかました。

紹介してくれた友人は、上映係としてプロジェクターの操作を担当していました。
   プロジェクターの光を透かして見ると、中年から高齢の男性そして女性
の姿が目に入り
ます。
この上映会は年間、「子ども上映会」と大人を対象の「上映会」を隔月に開催しているそうで、来場される方々は、地域内に住む幼児やその父母の方々、公民館で他の講座や集まりに参加している方、他の生涯学習施設に学んでいて、チラシやポスターを見てやっきたという方々、さらにボランティアをされている方々と同じ集落の方々等々でした。
ここまで、聞いてみて、上映会が成功している大切なポイントは”地域の人間関係“だという事に気付きました。
 高齢化社会や過疎化云々と誰もが言います。
しかし、現実そこに住む方々は、毎日の暮らしの中で、他の人々との交流機会を求め、共に学び、一緒に楽しんでいるのです。
つまり、この上映会ボランティアの方々は、理屈ではなく、公民館主催の上映会を通し 結果的には“地域の活性化“に努めているという事になる訳です。
 ”理屈ではなく”と書いたのは、ボランティアの方々に聞くと、“地域の活性化”のために努力しているなどと言う方は居ませんでした。
 “いや、私達も上映会をする事を楽しんでいるんですよ“と言う答えが返ってきました。
上映会が終わった後、映画を見られたある高齢者の方に感想をお聞きしたら、”今日の映画よかったよ、見終わって楽しかったなあと思うような映画がいいね、悲しい話や辛い話の映画は見たくないね””それにさあ、映画を見て、みんなでお喋りしたり、笑ったりしているのが楽しいんだよ”とも言っていました。

2018/01/15

検討!WEBサイト


 各地から豪雪の情報が入ってきます。記録的な寒さが報道されていますが、みなさん如何お過ごしですか?
 さて、本論ですが、視聴覚センター・ライブラリーの機能的特徴は、一口に言ってしまえば、エリア内の生涯学習や学校教育等におけるメディア利用をサポート或いはリードする事だと思うのです。
  ICT化が進みメディアの多様化が定着している今日、視聴覚センター・ライブラリーの機能改善を図ることが当面する課題でしょう。
 しかし、ただ声高らかに叫ぶばかりではなく、着実に体質改善という階段を一歩一歩登ってゆく事が必要だと思います。
  その階段の第一段として、インターネットを活用した情報提供や交流機会の整備があり、すでに実施している所が多くあります。
  29年度調査(つまり28年度実績)によれば視聴覚センター・ライブラリー552個所のうち、WEBサイトを開設している所は255か所となっています。 
 都道府県別に見てみますと、神奈川県33視聴覚センター・ライブラリー中28か所がWEBサイトを開設しており、続いて千葉、愛知、北海道等が比較的多く開設しているようです。

 視聴覚センター・ライブラリー設置数の比較的少ない県でも、島根、宮崎、秋田、新潟県等は開設の割合が高くなっています。
 逆に、少し寂しいですが、開設数1~2施設という県が5県あります。
しかし、より多くの視聴覚センター・ライブラリーがWEBサイトを開設し、機能の利便性を高めて頂きたいことは言うまでもありませんが、大切な事はそのWEBサイトの質と言うか内容が、ユーザーに本当に役立つものであって欲しいという事です。
仕事柄、それぞれのWEBサイトをいつも拝見しているのですが、下世話な言い方ですが、それこそピンからキリまであるようです。市町村や教育委員会、図書館等のWEBサイトの片隅の1ページに映画やDVD教材貸出について情報発信しているだけのライブラリーから、地域の自作教材をアーカイブ化して、アクセスすればいつでも利用できるシステムや、ネットによる研修講習、SNSを利用しての教材提供、ユーザーの意見感想から、担当者とのコミュニケーションまで、文字り地域のメディアセンターとして機能しようと努力している姿も多々あります。
 みなさんのご努力と活躍を期待しています。