2018/08/29

担当者が学ぶ


  ある公立視聴覚センターのHPに、自エリア内の視聴覚ライブラリー担当者の研修(会議でも連絡会でもなくあくまでも研修)を実施していることが書かれてありました。
 どこにでもある話ですが,生涯学習関係者や地域の方々を対象に学習機会を提供している肝心のライブラリー担当者は,自分の仕事に関する事を学ぶ機会は用意されているのでしょうか?
 例えば、人事異動等で,新たに担当者となった方や他の仕事と兼務することになった方々自らが担当するライブラリー業務や運営に関わる知識や情報はどこで誰から学んだらよいのでしょうか?
 教育メディア利用等に関する一般論や情報は兎も角、担当者にとって基本となる,自らが担当するライブラリーマネジメントの理念や業務運営に関する具体的方法などを学ぶ機会は、そう多くはないように思うのです。
 業務運営は、日常的に行われるものですから、よく理解できない場合などは、結局従来通りの業務や運営をそのまま引き継いで行う“マンネリライブラリー”になりかねません。
 そこで最も言いたいことは、視聴覚ライブラリー担当者自らが行っているライブラリーマネジメント及び業務運営等に関する研修の機会や、同じ担当者同士と学び合える学習機会が必要で、それを行えるのは、冒頭に述べた研修機能を持つ視聴覚センターだと思うのです。
 それも、年に一度的な講演会的発想ではなく、地味ですが、日常的業務や運営に関わる具体的な取り組み方等を、ICT等を利用したり手引書を作ったりして、時間的に余裕のない担当者がフレキブルに学ぶことのできる実効的な研修機会の提供が行えればと期待しているのです。

2018/08/15

教材の配信利用が可能に


 また、著作権の話で申し訳ありません。
 ご存知の事と思いますが、平成
285月、著作権第35条の一部が改正され、3年以内に施行されることになっているようです。
 みなさんも既にご存知のように、著作権法第35条は教育における例外規定として著作権者の許諾を得なくても、教員自らが行う授業で著作物を複製したり、独自の教材に加工したりして利用する事が容認されてきました。
 しかし、今までは、学習管理システムを使って、サーバーに保存し、異空間にいる指導者や学習者への教材配信、eラーニング等での利用は著作権侵害に当たるとして認められていませんでした。
 今回の法改正により、補償金制度を設けるなどして、前述の教材配信やeラーニング等による利用でも、著作権者の許諾が不要とする事になり、その規則が平成28年5月より3年以内に施行されることになっているようです。
 このブログを読まれる方々は、学校教育の場合はわかるけど、社会教育関係はどうなっているの?と思われるでしょう。
 簡単に言えば、公民館、青年の家などの社会教育施設等で、その社会教育施設が行う年間教育計画に基づいて利用する場合、学校同様に著作権者の許諾が不要で利用が可能だと言われます。
 今回の改正では、著作物の不正利用等違法行為に対しては、補償金の請求、あるは訴訟など権利者側の権利がかなり強くなったように思われますので、教育機関として、今後教育施設内での著作物の利用については十分に配慮する必要があります。
 また「補償金って利用者自身が払うの?」と言う疑問も出てくると思いますが、補償金については、まだ具体的な方法は検討中のようですが、例えば利用者が直接支払ったりするのではなく当該教育機関が支払うというシステムも検討されているようです。